あきりんの映画生活

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「岸部露伴、ルーヴルへ行く」 (2023年) 幸田露伴とは無関係だよ

2023年 日本 118分 
監督:渡辺一貴
出演:高橋一生、 飯豊まりえ、 木村文乃

オカルト趣味のファンタジー。 ★★

 

タイトルからは幸田露伴の末裔か何かの物語かと勝手に想像していた。
まったく違った。人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」のスピンオフ作品の実写化とのこと。
原作コミックも、以前のテレビドラマもまったく知らずに鑑賞。

 

主人公は超人気(らしい)の漫画家の岸辺露伴高橋一生)。
彼は特殊能力「ヘブンズ・ドアー」というものの持主で、人の記憶・経験を本にして読むことができるとのこと。
なに、相手のことが何でも判ってしまうんだ。すごいね。
さらに、その本に書き込みをすると、その人の行動に影響を与えることもできるとのこと。
なに、じゃ誰にも負けないわけだ。無敵じゃないの。すごいね。

 

実のところ、この超能力はよく判らなかった。
コミックを呼んだりTVドラマを観ている人なら、容易に受け入れられたのだろう。
といった具合に、私は中途半端な状態で鑑賞。これ、映画に対して失礼だったかな・・・。

 

さてその露伴は、若い頃に淡い思いを抱いていた女性(木村文乃)から、この世で最も邪悪な「最も黒い絵」のことを聞いたことがあった。
そしてその絵がフランスのルーブル美術館に所蔵されていることを知る。
これは一度行ってみるかな。

 

ということで担当の雑誌編集者(飯豊まりえ)を伴ってルーブルに出かける露伴
物語はその「黒い絵」を尋ね当てて、その由来の秘密に迫るというものだった。
端的に言ってしまえばオカルトものである。
おどろおどろしさをなんとか出そうとしていたが、あまり上手くいっていなかった。

 

ツッコみどころも少なくない。
あのモーリスが描いたという”黒い絵”は誰がオークションに出したの? 
それに、どうして未発表のフェルメールの絵が地下倉庫に残っていた?

 

高橋一生はよく頑張っていたと思える。
でも、露伴が額に何か飾りのような布をまいている。あれ、何?
あと、木村文乃はどう見てもミスキャストに思えた。
「ファブル」でのイケイケ極強姐さんはよく似合っていたのだが、今作のような儚げなヒロインは似合わないぞ。残念。

 

さらに江戸時代からの因縁話が付いてくる。
う~ん、このあたり、もう少し何とかならなかったのだろうか。
全体の構成が大変にいびつになっている気がしたのだがなあ。

 

映画自体にもどうも乗り切れないままに終わってしまった。
私がこの映画の物語世界に疎かったせいもあるのだろうが、やはり作りが粗かったような気がする。
原作コミックのファンの人は楽しめた?