2023年 日本 169分
監督:チャド・スタエルスキ
出演:キアヌ・リーブス、 ドニー・イェン、 ビル・スカルスガルド
シリーズ第4作目。 ★★☆
上映時間、なんと2時間49分というべらぼうな長尺。
しかしストーリーはシンプルで、ややこしい陰謀もなければ、騙し合いなんてものもない。
じゃあ3時間近くもなにをしてるかというと、とにかくジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)が戦いつづけている。ただそれだけの映画(汗)。
掟を破ったことから裏社会の頂点組織・主席連合から追われるようになったジョン。
主席連合のグラモン侯爵(ビル・スカルスガルド)は、ジョンの旧友でもある盲目の暗殺者ケイン(ドニー・イェン)を差し向けてくる。
ジョンは親友のシマズ(真田広之)を頼って大阪にあらわれる。
ハリウッド映画で描かれる”日本”には珍妙なものも少なくないが、本作の大阪はよくあらわされていた。
(少しだけ映った大阪コンチネンタル・ホテルの外観は東京国立美術館のようだったが・・・。)
この大阪での敵味方入り乱れての一大アクションからしてお見事。このあともそのテンションを下げることなく最後まで突っ走る。
素手や刀、ヌンチャクを使った肉体格闘から、ガンフー・アクション(銃+カンフーを合体させたとのこと)、車やバイクでのチェイスまで、これでもか!
ジョンももちろん頑張るのだが、その親友にいて好敵手のケインも好い。
(ときどき、あんた実は目が見えているやろとツッコみたくなる動作もあったが・・・ (汗))
盲目で仕込み杖に逆手斬りとくれば、もうこれは監督が座頭市のファンだったとしか考えられない(笑)。
騒動の元々の原因は、ジョンの愛犬をマフィアのぼんくら息子が殺してしまったことだった。
それから始まってついにはここまで来てしまった。
今作では、敵のようでありながら、こいつ絶対に最後はジョンの味方になる奴だ、と思わせる黒人の連れている犬がポイントポイントで活躍していた。
ついにクライマックス。ジョンはグラモン侯爵と一騎打ちをすることになったわけだが、侯爵はケインを代役に指名する。
おいおい、どうするんだ? どうなるんだ?
約束の時間までにジョンは一騎打ちの場所へたどり着かなくてはならないのだが、賞金首となったジョンを狙ってあとからあとから刺客が襲ってくる。
ジョンも結構撃たれているのにどうして大丈夫なんだ?と思っていたら、ジョンのスーツは特注の防弾仕様だったようだ。
すごいスーツだったんだ。
ものすごい階段落ちもある。すごい段数を(もう銀ちゃんのためでもなくても 笑)ころげ落ちるのだよ。
残った気力を振り絞ってせっかく上った階段なのに、また下から上りなおすのかよ。勘弁してほしいな、なんてジョンは言わないぜ。
そして大団円。
ジョンも疲れ切ったわけだが、観ている私も疲れ切ったぞ。
なんか、第5作目が作られるという噂もあるが、あそこからどうするのだろうね。