あきりんの映画生活

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「フェイク・クライム」 (2011年) まさかの恋愛ものだった

2011年 108分 アメリカ 
監督:マルコム・ベンビル
出演:キアヌ・リーブス、 ベラ・ファーミガ、 ジェームズ・カーン

ゆるいサスペンスもの。 ★★☆

 

キアヌ・リーブス特集の第3弾(笑)。12年前のキアヌ主演のサスペンスもの。
もっとガチガチのクライム・サスペンスものかと思っていたら、あれ? これ、コメディ色が強いぞ。恋愛色も強いぞ。

 

平凡な暮らしをしていたヘンリー(キアヌ・リーブス)は、悪友に騙されて銀行強盗の片棒(車の運転役)をかつがされる。
おまけに彼一人が捕まり、刑務所暮らしを送る羽目となる。
お人好しなのだろうな、それにしてもヘンリー、なんか、情けない奴だな。

 

1年後に出所したヘンリーは、ふとしたことで舞台女優のジェリー(ベラ・ファーミガ)と知り合う。
そして彼女が出演する劇場が、強盗を失敗した銀行と昔はトンネルで繋がっていた事を知る。
よおし、もう服役したのだから、今度は本当に銀行強盗をしてやろう!
なるほどね、理屈としては判らないでもないが、普通の人はそうは考えないだろう、きっと。

 

服役仲間のマックス(ジェームズ・カーン)を誘い、トンネル強盗の準備を進める。
マックス役のジェームズ・カーンが好い味を出している。
刑務所暮らしが楽でいいと言ってなかなか出所しようとしなかったような人物。
飄々としていて、ヘンリーの人生相談に的確なアドバイスをくれたりする。トンネル掘りのアイデアを出してくれたりもする。

 

その一方で、ヘンリーはジェリーとの本気の恋に落ちていく。
彼女のお芝居の台詞読みの練習相手も一生懸命にする。
彼女にも銀行へのトンネル堀りのことは打ち明ける。そうなの、貴方は銀行強盗をするのに都合がいいので私にちかづいたのね。違うよ、そんなことだけじゃないよ。
なにやかやがあって、なんとヘンリーもジェリーの相手役として舞台に出ることになる(台本読みの相手をしていたので、台詞を全部覚えていたのだ)。

 

ということで、大金盗みの計画の進み具合と、ヘンリーの恋愛模様が平行して描かれていく。
映画としては、なんか、どっちつかずの印象がある。
サスペンスのはずなのだが、どこか脱力感も漂っている。

 

さあ、銀行からの大金盗みは成功するのか?
成功したらその日のうちに高飛びしないと捕まってしまうぞ。
でも、その日はジェリーの大事な舞台、チェーホフの「桜の園」の初日だぞ。
相手役のヘンリーがいなくなってしまったらジェリーが困るぞ。どうしたらいいんだ?・・・
大円団となっていく・・・。

 

いやあ、クライムものかと思っていたら、実は恋愛映画だったなんて。
それこそフェイクだったなあ。
優男のキアヌ・リーブス(もちろん、ジョン・ウィックのような髭は生えていません)もなかなかに好かったです。