あきりんの映画生活

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「ミステリと言う勿れ」 (2023年) これ、ミステリじゃん

2023年 128分 日本 
監督:松山博昭
出演:菅田将暉、 原菜乃華、 柴咲コウ

推理ドラマ。 ★★☆

 

原作は田村由美の漫画。人気となり、同名の実写化TVドラマとなり、ついに劇場版映画となった。
原作未読、ドラマ未視聴の状態で鑑賞。ついていけるかな?

 

主人公は天然パーマの大学生・久能整(くのう・ととのう 菅田将暉)。
彼は美術展のために訪れていた広島で女子高生の狩集汐路(かりあつめ・しおじ 原菜乃華)に奇妙なバイトに雇われる。
それは旧家の遺産相続にまつわるどろどろとした争いにまつわるものだった。

 

当主が亡くなり、その遺言というのは、4つの蔵をそれぞれ受け持った4人の相続者候補が謎を解く、というもの。
謎を解いた者一人だけが莫大な遺産を受け継ぐ。
代々この家ではこうした遺産相続のときには死人が出たとのこと。
今回も、死人が出るのか?
まるで横溝正史を思わせる、王道の推理ものである。

 

そして本作の要は、主人公の「久能整」という風変わりな大学生の造形。
天パーなのだが漫画のような(!)爆発頭。ポスターを見て欲しい。非常に印象的。
外見だけではなく、彼の性格も印象的。
図の明晰で、とにかくおしゃべり。軽~い感じのシャーロック・ホームズなのだ。

 

今や売れっ子の菅田将暉は安定の演技だった。
ヒロイン役の原菜乃華は初めて観たと思うのだが、私にはその魅力が判らなかった。
なに、これがヒロイン? ただの小娘じゃん(ファンの方、ごめんなさい)。

 

崖の上から頭を狙って鉢を落としたのは誰だ? 
階段に油を塗って足をすべりやすくしたのは誰だ? 
蔵の戸を外から閉めて出られなくしたのは誰だ? 
池の柵を壊れやすくして池に落とそうとしたのは誰だ?

 

舞台は広島ということになっているのだが、ロケ地としては岡山も使われている。
重要文化財となっている岡山の旧・野崎邸の庭なども映っていた。
知っている場所が映ると、なんだか嬉しくなるね。

 

上に書いたような企みの犯人は割と早い段階で久能によって突き止められてしまう。
そして、ここからが本当のこの旧家の遺産相続事件となるのだった。
ちょっと無理筋があるなと思わせないでもないのだが、まあ、頑張っていた。

 

事件が無事に解決されて、めでたしめでたしとなるのだが、あれ? 結局遺産はどうなったのだろうか?
エンドロール後にも少し物語が続くのだが、この部分はTVドラマを観ていた人に向けたサービス映像だったな。