あきりんの映画生活

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「アイム・ソー・エキサイテッド」 (2013年)

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2013年 スペイン 90分
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:アントニオ・デ・ラ・トレ

オカマ・コメディ。 ★★☆

原色ばちばち、下ネタもばっちり、オカマというかオネエというか彼らも乱舞。
自らもカミング・アウトしているアルモドバル監督のお下品コメディ(笑)。

冒頭でいきなり、アントニオ・バンデラスペネロペ・クルスが登場する。
えっ?これ、そんなに豪華な映画なの?
と思ったら、二人はカメオ出演というか、友情出演というか、オープニングの花だけでした。

物語は機体トラブルで着陸できなくなった旅客機のビジネスクラスの中で展開される。
乗客は、使い込みをしてしまって高飛びしようとしている銀行マンや、人気がなくなってきている俳優、SMの女王様、いちゃいちゃ・カップル、それにアラフォー処女の奇妙な予言師などなど。
変な人ばかり。

乗組員だって負けじと変な人ばかり。
3人の客室乗務員(CA)はオカマだし、機長はその中の一人の彼氏だし、副機長とも怪しい仲。
こんなメンバーでよくこれまで飛行機が無事に飛んでいたものだ。

ぐるぐると旋回を続ける飛行機がどうなるのだろうと、不安を募らせる奇妙な乗客たち。
彼らの心配を紛らわそうと、3人のオカマCAが歌を歌ったり踊ってみせたりする。
ここはオカマ・バーか?(笑)
親切なのだか、余計なお世話なのだか。
しかし、この場面は劇中の白眉であった。オカマってすごいんだ!

地上にかけられる機内電話がひとつだけある。
しかし、その電話は会話内容がスピーカーから全員に聞こえるようになっている(なぜ?)
自分の運命が危ういものになった乗客たちは、他人に秘密を知られようがそんなことはどうでもいいとばかりに、地上にいる自分の大事な人に電話をかける。
それぞれが抱えていた秘密が明らかになっていく。

その秘密というのも、本人にとっては大事なことなのだが、他人には馬鹿馬鹿しいようなことばかり。
このあたりをもっと丁寧に描いてもよかったのではないかなあ。

とても品のないブラック・コメディ。
そのあたりは最初から覚悟をしてみましょう。
同じ監督がペネロペ・クルスの「ボルベール」を撮ったとは、ちょっと信じられないぐらいでした。