2008年 イギリス 111分
監督:ブラッド・アンダーソン
出演:エミリー・モーティマー、 ベン・キングスレー
長距離列車内でのサスペンスもの。 ★★
タイトルからすれば、これはもうスティーヴン・セガールばりの長距離列車内での大乱闘もの、DVDパッケージ写真からすれば、特急列車が脱線しかけるような超パニックもの、と思う。
ところが、あれ? 意外と地味じゃないの、これ。
北京でのボランティア活動を終えたアメリカ人夫婦が、シベリア横断鉄道に乗るところからお話が始まる。
途中から、訳ありそうなスペイン男と若いアメリカ女のカップルと、同じコンパートメントに乗り合わせることになる。ふむふむ。
冒頭では、麻薬密輸のロシア捜査官(ベン・キングスレー)が運び屋の死体を検案していたりしたので、ああ、これは麻薬密輸ものか、と思う。
それにしては淡々とした展開が続くなあ。
スペイン男が多量のマトリョーシカを隠し持っていたり、苦い過去を持つ若妻にしきりにモーションをかけてきたり、で、もう好くないことが起きるに違いないという雰囲気を徐々に盛り上げる。
それにしても、どこまでも淡々とした展開が続くなあ。
シベリア横断鉄道の旅風景が垣間見られたり、列車が中国からロシアに国境を越え、異様に思えるお国柄が感じ取れたりはする。
途中である事件が起きたりもする。
これ、どうなるんだろう? これから面白くなるんだろうか?
サスペンス物としてはそれなりの出来でした。
ただ、タイトルとパッケージ写真から期待していたものとはまったく異なるものでした。
日本未公開の映画です。タイトルをつけた人も苦労したんだろうなあ。
ベン・キングスレーはさすがに存在感があったなあ。
あ、列車が暴走するのは数百メートルだけです。念のため。