あきりんの映画生活

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「カプリコン・1」 (1977年)

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1977年 アメリカ 129分
監督:ピーター・ハイアムズ
出演:エリオット・グールド、 ジェームズ・ブローリン

宇宙がまったく出てこないSF(?)映画。 ★★☆

誰もが一度は本物かなあ?と疑ったことがあるはずのアメリカの月面着陸場面(笑)。
風がないはずなのに星条旗が動いていた、とか、カメラ・アングルが不自然だ、とか、いろいろあった。

この映画では、それを火星探査機に置き換えて、火星着陸場面を本当にねつ造してしまったとして物語を造りあげている。
全世界に対して嘘をつかなければならなくなった理由や経緯も、それなりに説得力のあるものとなっている。

火星に行くはずだった3人の宇宙飛行士たちはこっそりと地上にかくまわれる。
無人で宇宙を飛んでいる火星探査機は、いかにも計画が順調に進んでいるようにデータを送り続けている。
秘密のスタジオで嘘の火星着陸場面も撮影して、いかにも火星からのライブ映像であるかのように世界中に放映して、これで上手くいった、・・・はずだった。

(以下、ネタバレが入ります)

ここで秀逸な展開は、誰も乗っていない宇宙船が無事に地球へ帰ってきて、嘘は完璧に終わるはずだったのに、乗組員が死亡するほどの事故を起こしてしまうところ。
さあ、これは困るよなあ。

全世界の人々が、乗組員は燃え尽きた宇宙船と共に死んだと思ってしまったわけだ。
乗組員が生きていたんでは、すべての嘘がばれてしまう。
さあ、どうする?

邪悪な権力(!)は、当然のことながら生きている乗組員たちの抹殺を考える。
それしかないんだ、お国のために死んでくれ!

そりゃかなわんと、乗組員たちは逃走を図る。
飛行機を奪って飛び立つものの、燃料切れで砂漠へ不時着。権力側は直ちにヘリコプターでの探索をはじめる。

こうして、途中からは全くのアクション映画となってくる。
それも熱砂の砂漠でのサバイバル・ゲーム、追跡ゲームである。
複葉機とヘリコプターの空中バトルなど、CGがなかった時代によく頑張っている。

とにかく面白そうな要素を思いつくままにぶちこんだら、こんな映画になりました、という感じ。
だから、全体の印象としては少しごちゃごちゃとしてしまった。
いったい何を主眼にして見せようとしたのか、すっきりしなくなってしまった。

某DVDレンタル店で「面白い旧作」の発掘キャンペーンをしていて、その中の1本。

決してつまらなくはなかったのだけれども・・・。
もっと期待していたのだが、飛び抜けて、というほどのものではなかったなあ。