1993年 アメリカ 96分
監督:バリー・ソネンフェルド
出演:マイケル・J・フォックス、 ガブリエル・アンフォー
ホテルを舞台にしたラブ・コメ。 ★★☆
この映画の良さのほとんどすべては、主演のマイケル・J・フォックスの魅力によっている。
逆に言えば、それ以外には取り立てて見るべきものもない映画、ということになる。
原題は「恋?それとも、お金?」。
このタイトルが内容を端的にあらわしている。もう、その通り。
一流ホテルの接客係をしているダグ(マイケル・J・フォックス)には、自分のホテルを建てるという夢があった。
そのためには小賢くお金を貯めて、必死にスポンサーを捜している。
ダグは、ホテル内の香水売り場で働くアンディ(ガブリエル・アンフォー)に惹かれているのだが、実は彼女は、ダグに融資をしてくれそうな大実業家の愛人だったのだ。
それほどコメディ・タッチが強いわけでもなく、状況はよく考えればかなりシビア。
ダグは、お金のためには好きな人がスポンサーに抱かれるためのお膳立てをしてやったりするし、彼女の方も、結婚できると思い込んで愛人をしていたのにそれが嘘だと判るとあっさりと手のひらを返すし・・・。
どうも、ほのぼのとはしないんだよなあ。
ということで、評価はイマイチ。
マイケルの企業もの映画としては「摩天楼はバラ色に」というのがあった。
本作に比べると、その「摩天楼は~」の方が出来は好かったかな。
マイケル・J・フォックスが30歳ぐらいの若さでパーキンソン病を発症してしまったことはよく知られている。
しかし、その自らの病にくじけずに、支援団体を立ち上げ、運営しているとのこと。
誠実な人なのだろうな。
どの作品ででも、彼の演じる役にはそんな誠実さが自然と滲み出ているようだ。