あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです(苦笑)。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。

「イン・アメリカ/三つの小さな願いごと」

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2002年 アイルランド 106分 
監督:ジム・シェリダン
出演:サマンサ・モートン、 バディ・コンシダイン

移民家族の物語。 ★★★

アイルランドから夢を抱いてニューヨークへやって来た貧しい一家。
二人の娘を持つ若夫婦(バディ・コンシダイン、サマンサ・モートン)は、幼い息子、フランキーを病で亡くしたことを未だ忘れられず、その哀しみにとらわれていた。
映画は10歳の長女のモノローグとともに進む。

貧しいということが見知らぬ土地で生活していく上でどれだけ大変なことか、見せつけられる。
やっと借りた場末のアパートは埃だらけ。それでも一家は明るくすごそうそうとする。

実は長女は、亡くなった弟フランキーから三つの願いごとがかなうおまじないを聞いていた。
願いごとの一つ目は、アメリカへ入国を咎められそうになったときに祈って使ってしまった。
二つ目の願いごとは・・・。

家族で遊びに行ったお祭りで、ETのの人形が商品の屋台のゲームをやっていた。
子どものために父はその人形を取ろうとする。
ゲームはボールを10回、穴に投げ入れたら成功というもの。
ただし、失敗すると次のボールを投げるには2倍のゲーム料金がかかる(10回成功した時点でゲーム料金も帰ってくる)。
途中まではボールは穴に入るのだが、あと数球が入らない。
ゲームを続けるためには、次第にすさまじいお金が必要になってくる。
さあ、父はどうする? 苦しい家計をやりくりしている母はどうする?

子ども目線で物語が語られているが、それなりに惨めな思いを子どもたちがしたり、傷ついたりもしている。
そんな貧しさの中で新しい命が母に宿る。
病院にかかる費用も、分娩費用もままならない。さあ、どうする。

同じアパートには時折り奇声を上げる黒人画家のマテオがいた。
このマテオ、外見はとても怖ろしげ。麻薬中毒者か、犯罪者のよう。どこかアブナイ人のよう。
そんなマテオの家をハロウィンで無邪気に訪ねた姉妹は・・・。

大都会の片隅、場末で必死に生きていく移民家族の様には、監督の実体験も入っているとのこと。
脚本には実の2人の娘の名も入っているとのこと。子ども目線のリアル感はそのためか。

(以下、ネタバレ気味)

分娩費用にも困っていた家族に、小さな奇跡のような出来事が起こる。よかったね。

一家に生まれてきた新しい命と交代するかのように、マテオは病で亡くなっていく。
映画の最後に、親子であのETのような月を見る場面となる。
そして、亡くっていった者に最後の挨拶をする。「さよなら、マテオさん、さよなら、フランキー!」

アイルランドの映画なんて初めて観たような気がする。
派手さとは縁遠い地味な作品ですが、真面目です。
ほのぼのとします。