1976年 アメリカ 98分
監督:ブライアン・デ・パルマ
出演:クリフ・ロバートソン、 ジュヌヴィエーヴ・ビュジョル
デ・パルマ初期のサスペンスもの。 ★★
誘拐された妻(ジュヌヴィエーヴ・ビュジョル)と幼い娘の身代金を払うことをしなかった男。
そのためもあって、警察から逃走する犯人の車は事故を起こし、最愛の妻と娘は亡くなってしまう。
妻と娘の記憶にとらわれていた企業経営者の男(クリフ・ロバートソン)は、16年後に想い出の地フィレンツェで妻と瓜二つの女性と出会う。
この運命の出会いに酔いしれる男だったのだが・・・。
デ・パルマの初期の作品。
まだそれほどデ・パルマ調ではなく、したがってサービス映像も全くありません。残念?
ヒッチコックの「めまい」に触発されて作ったということなのだが。
主人公である父親、そして妻とうり二つだった女性サンドラ(ジュヌヴィエーヴ・ビュジョルの二役)の心理が今ひとつ上手く描けていない。
特に後半から、大事な終盤での劇的な展開は、えっ?という感じですすんでしまう。
ちょっとこなれていなかったな。
(以下ネタバレ)
16年後に亡くなった妻とうり二つの女性と再会するという、この16年の歳月がポイントとなっていた。
あの「オールドボーイ」のようなどろどろ劇にはならなかったが、危ういよなあ・・・。
DVDの特典に付いていた裏話を観ると、最初の脚本では、***が精神異常を来して・・・、という展開であったようだ。
そこまで持っていくと、さらに伝わりにくかっただろうなあ。
それにしても、この邦題は・・・?