2013年 アメリカ 103分
監督:ロバート・ロドリゲス
出演:ダニー・トレホ、 メル・ギブソン、 アンバー・ハート、 ミシェル・ロドリゲス
無茶苦茶バイオレンス続編。 ★★★
前作が文句なしに面白かった「マチェーテ」。
2本立て上映で、1本目は「キック・アス ジャスティン・フォーエバー」、2本目がこれ。濃い内容だなあ(嬉)。
さて今回も主役のマチェーテに扮するのはダニー・トレホ。
この人を主役にして映画を撮ろうと思いついたところが、ロバート・ロドリゲスの偉いところだと、つくづく感心する。
武力だけではなく、肉体的な要素がすべて強いというので、美女も群がってくるという設定。なんという設定だ。
(肝心のソノ場面は、3D眼鏡をかけていない一般視聴者にはぼやけてしか見えません。残念! 笑)
今回のマチェーテはアメリカ大統領(チャーリー・シーン)から直々に、メキシコのテロリスト“マッドマン”の抹殺を依頼される。
なに? マチェーテが大統領直属の諜報員になる?
ちょっとイメージが違うんだがなあ。
とにかくセクシーなミス・サンアントニオ(アンバー・ハード)の手引きでメキシコに飛び込めば、妖艶な買春宿の女将(ソフィア・ベルガラ)がからんでくる。
マチェーテの周りは美女だらけ。それも怖ろしい美女ばかり。
怖ろしくないのは可憐なジェシカ・アルバだけなのだけれども、そのご贔屓の彼女が早々に退場してしまったのは残念以外の何ものでもない。
さて、標的のマッドマンの心臓には、ワシントンに狙いを定めたミサイルの発射装置が取り付けられていた。
この心臓が止まるとミサイルは発射されてしまう。
これは困った。マッドマンを殺すわけにはいかない。それどころか、殺させるわけにもいかない。なに、彼の命を守るのか?
装置を解除できるのはアメリカの武器商人、メル・ギブソンだけ。マッドマンを連れていかなけりゃ・・・。
今作での違和感は、マチェーテが大統領直々にミッションを依頼されての政府公認の正義の味方、というところ。
やはりマチェーテはあくまでも名もない民衆の側に立って欲しいぞ。
そのうえで、内蔵ずるずる引きだし§&#¢%£ をして欲しかったぞ。
マチェーテ打倒に燃える売春宿の女将、さあ、行くわよ、アレを持っておいで、と、持ち出したのは鋼鉄製のブラジャー。
なんと、それはオッパイ・マシンガンではないか。これは笑えた。
それだけではない。そのマシンガンの弾がなくなったと見るや、次ぎにあらわれたのは、なんと***銃! これにはさらに笑えた。
まるで「オースティン・パワー」のお下品なノリ。
カメレオンという名の変装名人が登場する。
人を殺すごとに変装マスクを脱いで次の変装になる。ここで有名どころを使い捨て(!)にしているところもすごい。
その中の一人、レディ・ガガはまあまあ映っていたけれども、アントニオ・バンデラスなんかちょい役だったなあ。
後半になって、やっとミシェル・ロドリゲス姐さんの登場。
しかし、今回はやけに上品だなあ。姐さんにはもっとワイルドに迫って欲しかったところ。
まあ、どんどん首は飛ぶわ、内蔵は飛びでるわ、といった具合で、相変わらずのエロ・グロ感覚は満載。
その手が苦手な人は注意しましょう。半端ではありません。
映画の冒頭には、荒れた粒子のフィルムでの次回作の予告編が上映される。
その内容は、なんとマチェーテが宇宙へでかけて大活劇をするという「マチェーテ イン・スペース」。
例によって、冗談100%のフェイク予告編なのだが、今作の最後には、マチェーテが本当に敵を宇宙へ追いかけていくような展開になっている。
おいおい、本当に「マチェーテ イン・スペース」を作る気かいな?
前作がぶっ飛んでいて素晴らしく面白かったので、今作への期待は大だった。
結果、やはり面白く楽しめたのだが、前作を超えていたかというと、・・・微妙。
・・・ハードルをあげすぎていたか。ちょっと残念。