あきりんの映画生活

映画鑑賞だけのブログです。★★★★が満点評価ですが、ときに思い入れ加算があります。約2000本の映画について載せていますので、お目当ての作品を検索で探してください。監督名、主演俳優名でも検索できます。

「世界にひとつのプレイブック」 (2012年)

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2012年 アメリカ 122分
監督:デビッド・O・ラッセル
出演:ブラッドリー・クーパー、 ジェニファー・ローレンス、 ロバート・デ・ニーロ、 クリス・タッカー

少し”痛い”ラブストーリー。 ★★☆

パット(ブラッドリー・クーパー)は妻の浮気が原因で精神を病んでしまう。
病院から退院して父母と暮らし始めたものの、心は不安定。
元の職場にも元妻にも接近禁止令が出ているのに、精神が昂ぶると見境のない行動に出てしまう。

正直なところ、このパットの行動にはかなり苛々させられる。
自分勝手な理由をつけて薬は服用しないし、ストーカーまがいの行動はするし。
こりゃ家族も大変だよなと思うのだが、その家族も、やはり変わっているんじゃないかい?
父親役にロバート・デ・ニーロ
この父が傍目にはやはりおかしい。この父にしてこの子あり、と思ってしまったのは私だけ?(汗)

そんなある日、パットは近所に住むティファニージェニファー・ローレンス)と出会う。
彼女も夫を事故で亡くしてからは心に問題を抱えていたのだ。
彼女はパットに一目で惹かれるものがあったと、エキセントリックな言動でパットに迫ってくる。
おいおい、俺には愛する妻がいるんだぜ。妻ともう一度やり直すんだぜ。

要するに、共に精神を病んでいる者同士のラブ・ストーリー
それぞれ自分の感じ取っている世界が、他の人には理解しがたいものだということが、それこそ判っていない。
自分にとっては絶対的に大切なことなのに・・・。
とても傷つきやすい二人なので、見ていると何か痛々しい気がしてくる。

なにやかやがあって、パットはジェニファーと一緒にダンス・コンテストに出場することになる。
この映画のクライマックスは、そのダンス・コンテスト。

高得点など望まない、優勝など望まない。
10点満点の5点取れれば嬉しいのだ。それだけで幸せになれるのだ。
そうか、そういう境遇の人もいるわけだ。幸せなんて絶対的な価値観ではないんだ。
なんとなく、ああ、それで好かったね、という気分になってしまう物語。

原題は「逆境に立ち向かう指南書」といったものだったらしい。
しかし、この邦題はまったく意味不明だった。もうちょっと工夫したらよかったのに。

この作品の後で、同じデビッド・O・ラッセル監督の「アメリカン・ハッスル」にも主役二人は重要な役どころで出ていた。
二人ともまったく違う役どころ。俳優ってすごいものだとあらためて感心。

ジェニファー・ローレンスはこの映画で、アカデミー賞ゴールデングローブ賞の主演女優賞を取っています。
彼女はそれほど美人とは思わないけれども、たしかに存在感はありまくり。
22歳でオスカーを取るだけのことはあるなあと・・・。