1965年 アメリカ
監督:ケン・アナキン
出演:ヘンリー・フォンダ、 ロバート・ショウ
チャールズ・ブロンソン、 テリー・サバラス
第二次世界大戦での戦車戦。 ★★★☆
敗戦の色が濃くなったドイツ軍が、最後の虎の子である大戦車部隊の侵攻作戦を敢行する。
すでに勝利を確信して油断していた連合軍は、次々に破れていく・・・。
ドイツ軍の狙いは成功したかに見えたが、勝利の鍵を握るのは戦車の燃料であった。
森の中に潜んでいたドイツ軍のタイガー戦車隊が(撮影に使われたのは、実はアメリカのパットン戦車だったらしい)一斉に動き始める場面は、戦争是非とかとは別にして、大した絵であった。
主役はもちろん連合軍側のヘンリー・フォンダ。
しかし強い印象を残したのは、ドイツ戦車軍の司令官のロバート・ショウ。好演。
世話係の伍長から戦争の結末について尋ねられ、彼は「勝ちはしない、負けはしない、ただ戦争が続くだけだ」と答える。
職業軍人の考え方が良く出ていた。
史実に忠実なストーリーではないのだろうが、脇役のチャールズ・ブロンソンや、テリー・サバラスもいい味を出していた。
時代が下がると、戦争映画も「プライベート・ライアン」を始めとして、リアリティを重視したものになり、必然的に反戦思想が伴われてくる。
しかし、この時代にはまだ<娯楽作としての戦争映画>が作られていたと考えられる。
その範疇でみれば、「史上最大の作戦」と並ぶ傑作の一つでしょう。