あきりんの映画生活

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「パドマーワト」 (2018年)

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2018年 インド 164分
監督:サンジャイ・リーラ・バンサーリー
出演:ディーピカー・パードゥコーン

伝説の美女史劇。 ★★★

 

時は13世紀末。
パドマーワト(ディーピカー・パードゥコーン)は、西インドの小国メーワールの王ラタンと恋に落ち、妃となる。
しかし、その美貌を聞きつけた北インドのアラーウッディーンは、彼女を奪おうと大群でメーワールに攻め入る。
アラーウッディーンはイスラム教国の皇帝スルタンの座を手に入れていたのだ。

 

ヒロインは、インド映画といえば絶世の美女がお約束だが、その中でも個人的にイチオシのディーピカー・パードゥコーン
「チャンドニー・チョーク・トゥ・チャイナ」という超駄作(笑)で初めて観たのだが、ヒロインのあまりの美しさに言葉を失ったものだった。
その後は「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」や「チェンマイ・エクスプレス」で観た。
なんと「トリプルX:再起動」にも出ていたのだよ。

 

さてそのパードゥコーンの美しさに比べられる男性陣は気の毒。
絶世の美女相手だから、彼女に愛されるのはやはり絶世の美男子でないとねえ。
その意味では、相思相愛の夫のラタン王よりは、悪役のアラーウッディーンの方が華があった。

 

インド映画なのでもちろん歌と踊りが入る。
そしてその中で一番格好良かったのはそのアラーウッディーン悪人軍団の踊り。
黒づくめの衣装で激しく狂気の恋心を踊る。いやあ、なかなか。

 

物語の筋は単純明快だった。
イスラム教国が大群で攻めてくるが、冷静なラタン王の戦略で失敗する。
すると卑怯な手を使っておびき寄せたラタン王を拉致してしまう。
王を返して欲しかったら、王妃がイスラム教国へ来い。来なければ王の命はないぞ。
なんて卑怯な奴なんだ。

 

大体がイスラム教国の悪王の奥さんもちゃんと美人なのだよ。
あれだけ美人の奥さんがいても男は満足できないものなのか。悲しい男の性?
しかし、その奥さんが協力していくれて王妃はラタン王を救い出すことができる。
よかった、よかった。

 

と思ったら、前にも増しての大群でイスラム教国はまた攻めてくる。
しつこい奴だな。
しかし、考えてみれば、アラーウッディーンは一度もパドマーワトに会っていない。
それなのにあれだけのご執心で彼女を得ようとした。
恋は盲目、というか、会ってもいないのだから恋でもなかったのか?(苦笑)

 

この戦闘場面もすごい映像だった。
高い城壁を攻めるために、イスラム教国軍は火を点けた大石を梃子利用の発射機で投げてくる。
う~ん、すごいね。
先日観た中国映画「グレイト・バトル」で敵が使っていたらどうだったんだろ?

 

(余談)
パドマーワトというのは、インドでは有名な伝説なのだろうか。
日本で言えば、静御前義経を偲んで「しずのをだまき」を舞ったぐらいによく知られているのだろうか。
実は、映画の冒頭にある注釈が入るのだが、それによって結末がある程度読めてしまうのだ。
インドではこの結末はだれでも知っているものなので、あの注釈を入れたのかとも考えたのだ。

 

ついでに言わずもがなのことをもう一つ。
パドマーワトがつけていた鼻ピアス。あれはどうも生理的に邪魔に見えた。
あんなものつけずに、ディーピカーの顔を見せてくれるだけで充分だったのに・・・。

 

それにしても、豪華絢爛な史劇絵巻だった。
衣装も豪華、戦争場面も大がかり、歌と踊りのおまけ付き、そしてそして絶世の美女。
インド映画を楽しく観るのに不足しているものは何もありません。