2021年 アメリカ 100分
監督:テイラー・シェリダン
出演:アンジェリーナ・ジョリー
一般市民アンジーのアクションもの。 ★★★
観てきたよ、アンジーのサバイバル・アクションもの!
今回は(監督作のような)政治色もなく、(前作のような)男女のどろどろ愛憎劇もなく、エンタメに徹していた。
そう、これでいいんだよ、アンジーは。
森林消防隊員のハンナ(アンジェリーナ・ジョリー)は、自分の判断ミスで3人を助けることができなかった過去を引きずっていた。
周りの皆は、あれは自然の厄災だった、君のせいじゃないよ、と言うのだが、ハンナにはトラウマとなっていた。
ときに自暴自棄になる彼女に、友人の保安官イーサンは、見張り塔で一人で過ごして気持ちを落ち着けろと忠告する。
もうひとつのお話。
ある汚職の証拠を掴んだ会計士のオーウェンは、自分の命が狙われていることを知る。
そこで息子のコナーを連れて、親戚のイーサン夫妻のところに逃れようとする。
組織からの命令を受けた暗殺者兄弟がオーウェン親子を追う。
父は自分の命を犠牲にしてコナーを逃がす。コナーは森の奥へ逃げこむ。
今作は、暗殺者に追われる少年と偶然に出会ったヒロインが、少年を何とかして助けようとする物語。
そして暗殺者の放火による山火事がものすごい勢いで迫ってくる。
巨大な炎に逃げ道をさえぎられながら、、暗殺者からも逃げなければならない。
明快な物語が100分という長さの中に収められていて、緊張感が持続していた。
山火事を消火するためにパラシュートで現場に降りる消防隊がいるとは知らなかった。
もし逃げ場のない火事のただなかに降りてしまったらどうするんだろ?と心配になってしまった。
それに山火事を見つけるための見張り塔というものがあることも初めて知った。
森林消防隊って、大変な仕事だ。
40歳代も後半になったアンジーだが、その臈長けた魅力は、やはり好いなあ。
相変わらずの目力も、相変わらずの官能的な厚い唇も、やはり好いなあ。
一時は拒食症じゃないかと心配するほどだった体型も、骨張った感じが薄れていた。
よかった、よかった。
ハンナとコナーが非常食のようなものを食べる場面がある。あまり美味しくなさそう。
コナーが尋ねる、いつもこんなのを食べているの?
ハンナが答える、そうよ。
そこでコナー曰く、だからお姉さんはそんなに痩せているんだ。・・・笑
保安官のイーサンの奥さんは身重な状態。
しかしコナーをさがす暗殺者は、情け容赦なくこの夫妻のところへやって来るのである。
そしてこの身重の奥さんが果敢に好い仕事をするのである。
即席”火炎放射器”で暗殺者に対抗したり、馬にまたがり山中を疾駆したり。
頑張ったねえ。
山火事の迫力は半端ではなかった。
ラスト、救出されたハンナとコナーが映る。
ハンナは炎を見続けていたせいか、目が炎症を起こしているような感じ。
それが大変にリアルで、厳しいサバイバルであったことをよくあらわしていた。
困難な状況だったけれど、今回はちゃんと一人の少年を助け通したのだね。
(ツッコミ)
陰謀の裏にいる大物はこれからどんな策略をしてくるのだろう?
陰謀をプレス発表をするのはいいが、そのあとのコナーも心配だぞ。
久しぶりにアクションものアンジーを観ることができた。大満足でした。