2015年 95分 イギリス
監督:ポール・キング
出演:ニコール・キッドマン
児童文学の実写版。 ★★
原作は世界的に有名な児童文学書「パディントン」。
赤い帽子をかぶった小さな熊が、慣れないロンドンの街でいろいろな騒動を起こすというもの。
その実写映画化なので、当然のことながらお子様向け映画だろうと敬遠していた。
いまさら街で暮らす子熊の物語かよ。へん、こちとらそんな夢物語はとっくに卒業したぜ。
ところが、この映画、なかなかに世評が好いらしいのだ。特に「2」は傑作とのこと。
(ニコラスケイジも「マッシブ・タレント」のなかで絶賛していた)
では、まずは「1」から鑑賞してみようか、と。
ペルーのジャングルからはるばるロンドンへやってきた小さな熊。
街の人は挨拶をすればみんな親切にしてくれるわよ。そう聞いてやって来たのに、みんな素っ気ない。あれ?
しかし、熊が喋ってもロンドンの人は驚かないんだね(苦笑)。
そんな彼は親切なブラウンさん一家に出会って、パディントンと名を付けてもらう。
ブラウンさんの家の屋根裏で生活をはじめたパディントンだが、やらかすわ、やらかすわ。
お風呂のお湯で家を水びたしにはするわ、歯ブラシで耳垢掃除をするわ・・・。
ひとえにブラウン夫人の器の大きさに救われている。
パディントンの声は「007」シリーズで若きQを演じているベン・ウィショー。
悪役ニコール・キッドマンがオーバーな演技で存在感抜群。もう別格の面白さだった。
「ミッション・インポッシブル」のパロディのような宙吊りミッション・シーンもあったしね。
考えてみたら、これ、元旦那がやっていたんだ。楽しいね。
パディントンも人々の生活に打ち解け、ブラウンさん一家もパディントンが大事な家族の一員になっていき。
はじめはパディントンの受け入れに渋い顔をしていたお父さんも、メッチャ協力的になってくれる。
コミカル部分もあり、優しい気持ちにはなれる物語だった。
しかし、移民問題などを絡めてもいたのだろうが、そうはいってもたわいのない少年少女ものの範疇を出てはいないように思えた(ファンの人、ごめんなさい)。
はたして「2」はそんなに傑作なのか・・・?