2015年 アメリカ 120分
監督:ポール・フェイグ
出演;メリッサ・マッカシー、 ジェイソン・ステイサム、 ジュード・ロウ
コメディ・アクション。 ★★★
ポスターを見てほしい。
ジュード・ロウとジェイソン・ステイサムに挟まれて、顔を出しているのがメリッサ・マッカーシー。
この映画で2大俳優を差し置いて主役を張るのは、この太っちょおばさん(笑)。
決して2大スター共演の本格スパイ映画と思ってはいけません。
冒頭に、CIA諜報員のジュード・ロウが大活躍をする。
CIA本部のモニター室で探査画像を確認してロウに的確な指示を出しているのが、分析官のマッカーシー。
ありがとう、君の正確なサポートがなければ任務は遂行できなかったよ。
格好いいロウにお礼を言われて、彼に片思いの太っちょおばさんは、いえいえ、そんなぁ。
続くオープニングは、かっての007(ロジャー・ムーア・ボンドの頃ですね)風の主題歌が流れ、お馴染みの美女のシルエット風となる。
よくできている。
あまりにパロっているので、この映画がコメディなのだなということが判る仕掛けとなっている。
で、なんやかんやがあって(何があったんや?)、ロウはあっさりと殺されてしまう。あれ、あれ。
そして、CIA諜報員の顔を全部知っている敵に接近する役目に、なんと顔の知られていないマッカシーが志願する。
おいおい、現場経験もなくて、おまけにその体型のあんたにスパイが務まると思っているのかい。
私に任せてください。愛しいロウ様の仇を討つわよ。
さあ、ここからは太っちょおばさんの大活躍。
大立ち回りはするわ、バイクでのチェイスはするわ、拳銃をぶっ放すわ。
意外とやるじゃん。
絶妙なのは、敵ボスが冷酷な超美女というところ。
マッカシーが奮発したドレスで着飾っても(助けに来た同僚には、そのドレス大は経費では落ちないわよ、といわれてしまう)、敵ボスと並ぶと、・・・やはり冴えない。
そんな太っちょおばさんが冷酷美女をギャフンと言わせるわけだ。
ところでジェイソン・ステイサムはというと、俺様キャラのどうしようもないお間抜け諜報員といった役どころ。
苦虫を噛んだような顔つきで、俺が一番の諜報員だと出しゃばってきては、マッカーシーの邪魔ばかりする。
お馬鹿である。
B級作品と言ってしまえばそれまでだけれど、よくできた作品。
どうしてこれがビデオ・スルーだったのだろう?
ツ○ヤで見かけたら、借りても損はありませんよ。