2012年 アメリカ 96分
監督:ダン・ブラッドリー
出演:クリス・ヘムズワーズ
設定がすべてのゲリラ戦もの。 ★★
この映画、なんとアメリカ全土が北朝鮮に占領されてしまう、という驚愕の設定である。
こりゃ、すごい。どんなことになるのやら。
ある休日の朝に人びとが目覚めると、無数の輸送機が飛来していて、降下部隊のパラシュートが空を埋め尽くしている。
超軍事大国(!)のアメリカの防衛システムが、たかが(!)北朝鮮の軍隊にあっという間に破れるというところからして、どうなんや?とも思うが、この映画はとにかくそういう設定なのだ(苦笑)。
主人公はシアトルに住んでいる若者たち。
北朝鮮の侵攻時に山奥に逃れた彼らは、海兵隊員のジャッド(クリス・ヘムズワーズ)をリーダーにしてゲリラ戦を挑んでいく。
射撃の練習をして、敵を奇襲しては武器を奪ったり、と、次第にそのゲリラ戦法は本格的になっていく。
中心になるのは、そのジャッドと弟。母を亡くしている二人は反目し合っている。
警官だった父が朝鮮軍に殺される場面をみてからは、その仇も討とうということで協力はしていくのだが・・・。
この弟がどうもいけ好かない奴。判断力に乏しく、とても自分勝手。
自分の恋人のためなら仲間が危険にさらされることなんてなんとも思わないような奴。
観ていて、もうお前は仲間から出て行けっと叫びたくなったほど。
しかし、映画では結構いい扱いなんだよね。いけ好かない奴なんだがなあ。
さて、10人ぐらいの小さなゲリラ集団がいくら頑張ったところで、相手は戦車から戦闘機まで持っている軍隊。
どうなるもんでもない・・・、ところが・・・。
敵の軍事力には実は大きな弱点があったのだよ。そこを突けば突破口が開けるかもしれないということになるのだよ。
この映画、とにかく北朝鮮がアメリカを占領したという設定がすべて。
実際の内容そのものには特別目新しいところはなかった。
アメリカでは愛国心を養うなんて効果もあるのかもしれないが、海を挟んだ我が国では、ま、時間つぶしに寝転がって観る映画。
それにしても、こんなに北朝鮮を堂々と悪者にした映画を作って大丈夫なのだろうか。