1985年 日本 100分
監督:澤井信一郎
出演:原田知世、 林隆三、 田中邦衛、 由紀さおり
1980年代の角川映画。 ★★☆
あの頃の角川映画はそれなりに面白かった。
松田優作なども好かったが、力を入れて売り出していたアイドル、薬師丸ひろ子、渡辺典子、それにこの原田知世も、みな可愛かった。
原作は、薬師丸、優作コンビの「探偵物語」と同じ赤川次郎。
物語の軸は、女子高生の少し背伸びをした大人の男性への淡い恋心。
相手はどこかもっさりとした感じの林隆三。実はバリバリの商社マンだったりする。
背伸びをして頑張る原田の恋心が、当時の懐かしさを感じさせる服装や車、街並み風景と相まって、甘酸っぱい雰囲気を伝えてくる。
眼が細くて、鼻が少し上を向いたような原田知世は、やはり可愛い。
デビュー作だった「時をかける少女」の2年後の作品なので、少し大人にはなっている。
それにしても、高校生役の原田がお酒に酔ったり、隆三が平気で飲酒運転をしていたりと、あの頃の映画ではそういった描写が平気だったんだなあ。
女子高生同士のちょっときわどい会話もあったりして、おいおい、アイドルがそんなことを言ってしまっていいの?
赤川次郎は飛行場での別れが好みだったのだろうか。
「探偵物語」ではアメリカに旅立つ薬師丸を優作が見送りに来たが、この映画ではアフリカに旅立つ隆三を原田が見送りに来る。
お約束として、ヒロインが歌う主題歌「早春物語」が流れる。
80年代の街の風俗を知っている人だったら、面白く観ることができます(たぶん)。
あの頃のTVドラマ「男女七人夏物語り」のファンだった人なら、同じ雰囲気を感じ取れます(たぶん)。
それ以外の人は・・・無理に観ることもないかな?