2017年 日本 128分
監督:小泉徳宏
出演:広瀬すず、 野村周平、 松岡茉優
競技カルタ部の青春の第3作目。 ★★☆
競技カルタ部の青春を描く「ちはやふる」の第3作。
前2作が、競技カルタってこんなに肉体勝負事なのだと知らされて面白かった。
だからこれはいわゆるスポ根青春ものなのである。
ヒロインの千早は高校3年生になっていて、最後の全国大会へ臨む。
”無駄美人”の千早は恋愛などには鈍感なのだが、周りの男どもはそうはいかない。
幼なじみのカルタ仲間の太一(野村周平)と新(新田真剣佑)は、ともに千早に恋心を抱いて三角関係が秘かに生じ始める。
今は別の高校へ通っている新は千早に告白をして、彼女のカルタ部と闘うために新しい部を作る。
そこには個人戦で千早を破ったこともある準クイーンもいたのだ。
しかも彼女は新が好きだったのだ。
新が好きなのは千早だったのね。ようし、彼女になんか負けないわよ。
なんといってもヒロイン役の広瀬すずが可愛い。
高校時代にこんなに可愛い子がいるのだったら、私も絶対に競技カルタ部に入っていたなあ(笑)。
今回は団体戦が中心となっている。だからその戦法、駆け引きも面白い。
一斉に札を取っていくのだから、どの対戦者たちにも残っている札は同じなわけだ。
最後の2枚になったときに、どちらが次の1枚(運命札)を取るかが勝負の分かれ目になる。
5つの対決のなかで3勝を挙げるために同じ札を自軍に残しておくという戦法をとるわけだが、残った札のどちらにそろえるか。
このあたりの駆け引きが面白かった。
「恋すてふ」と「忍れど」の2枚が残る。
「忍れど」は2枚札。一方の「恋すてふ」は6枚札。さあ、どちらを自軍に残すのが有利なのだ?
おまけにすでに読まれた札が何であるかによって決まり字は刻々と変化する。
これは奥が深いなあ。
ひとつ疑問に思っていたことがあった。
競技カルタでは札を取るときにぱあ~っと勢いよいよく札を払う。数枚の札が空を舞う。
あれじゃお手つきをしても(隣の札を払っても)判らんのじゃね?と思っていた。
いやいや、ちゃんと決まりがあった。
出札がある陣の札は何枚払ってもお手つきではないというルールだったのだ。なあんだ。
前2作は競技カルタの世界が物珍しくて大変に面白かった。
第3作ともなると、その物珍しさが薄れて物語勝負となっていた。
ほんわかとした片思い合戦も絡んでいて、雰囲気は悪くなかった。
でも、そのあたりは何も競技カルタ特有のことではないので、☆半分減となった。
でも、それにしても、広瀬すずは可愛かったなあ(汗)。